NEW 009

021
KUWAHARA Moriyuki,1942 -
桑原 盛行

群組織の相関 (1)

1969

耐水性インク、紙

112.3 × 112.2 cm

額裏にサイン、タイトル、制作年

額装

ESTIMATE : 
$4,200 - $6,900
CONDITION

良好。
額裏にサイン、タイトル、制作年。
余白部分に薄い茶色い汚れあり。
下部に茶色いシミあり。

DESCRIPTION

桑原盛行 (1942-) は、1960年代後半より活躍する、日本を代表する現代美術家のひとりである。1968年に第12回シェル美術賞 (現・Idemitsu Art Award) を受賞し、その後も1978年の第4回 インド・トリエンナーレへの参加をはじめ、色彩美術館や池田20世紀美術館などで個展を開催するなど、国内外で高い評価を受けてきた。桑原の精緻なドローイング作品は、大原美術館、世田谷美術館、国立国際美術館など、日本各地の主要美術館に収蔵されている。

桑原の制作は、格子点を起点に点を洗い出し選別したうえで、選別された複数の点を同一半径の円で結ぶという明確なルールに則って進められる。これらの工程はすべて、コンピューターなどの技術を介さず、作家自身の手作業と試行錯誤によって導き出されている。この制作手法は、1963年、日本大学芸術学部在学中にアルミ板に点状の傷をつける試みから始まり、そこから「群れ」に内在する力の存在に気づく契機となった。1964年頃からは、この原理に基づきコンパスを用いて円を描くという現在に続くスタイルを確立する。桑原の作品には、しばしば色彩が用いられるが、そこには明確な規則を設けられていない。規則的なリズムに従い円を描き出す行為に、自由な感性が呼応することによって生まれるドローイングは、共通のシステムに基づいていながら、それぞれに多様で独自の図像を形づくっている。

本作品《群組織の相関 (1)》は、インクと紙を用い、上述のシステムに基づき制作された、112cm四方のドローイング作品である。1974年に南画廊で開催された初個展にて発表されたシリーズの一作であり、桑原の初期における代表的な作品群のひとつとして位置づけられる。

PROVENANCE

南画廊 (東京)

EXHIBITED

「桑原盛行展」1974年9月24日-10月5日、南画廊(東京)

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