NEW 003

042
Wolfgang TILLMANS,1968 -
ヴォルフガング・ティルマンス

paper drop (passage) III

2019, printed in 2021

C-プリント

I. 27.0 × 40.7 cm S. 30.6 × 40.7 cm

ED.10 (+ 1 A.P.)

裏にサイン、タイトル、制作年、エディションナンバー

額装

ESTIMATE :
$10,300 - $17,200
CONDITION

良好。
裏面中央にサイン、タイトル、制作年「ph 12/2019, pr WT 06/2021」、エディションナンバー「8/10+1」。
裏面左下に制作年、エディションナンバー。
作家額装付き。額装裏にMaureen Paleyギャラリーのラベル。

DESCRIPTION

ヴォルフガング・ティルマンス (1968 - ) は、2000年に写真家として初めてターナー賞を受賞したドイツ出身の写真家である。1992年に英国ボーンマス・アンド・プール・カレッジを卒業した後、『i-D』、『Purple』などのファッション・カルチャー誌で活躍。私小説的な思索を感じさせるシンプルなスナップショットから同世代の若者やユースカルチャー、セクシャルマイノリティに目を向けた作品などで注目され、その後ファインアートとして高い評価を得る。

本作品は、印画紙を被写体にすることで、写真をイメージとしてではなく、色紙として構造的かつ概念的に探求する写真研究 《Paper Drop》シリーズの一作。ティルマンスにとって、色彩は本質的な認識体験であると同時に、写真がどのように機能し、どのように意味が付与されるかを探るものでもあり、主観的・歴史的な視点や洞察が共存していると語る。光と影が織りなす彫刻的な印画紙のカールを浅い被写界深度で捉え、そのしずく形の内部の影と輝きは印画紙の鋭いエッジが生み出す抽象的で絵画的な霞を形成する。ピントの合わない背景も同じようにニュートラルなトーンで構成され、光と影が夢のように揺らめく。抽象的なのか具象的なのかわからないような、遊び心のある不確かさで知覚の既成概念を揺さぶるティルマンスは、写真というメディアの本質、目的、意義の境界を問い続けているのである。

PROVENANCE

Maureen Paley (ロンドン)

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ESTIMATE:¥6,000,000 - ¥9,000,000

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