- CONDITION
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良好。問題なし。
額裏のラベルにサイン、タイトル、エディションナンバー。
- DESCRIPTION
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カンディダ・ヘーファー (1944 - ) は、ドイツ出身の写真家であり、建築物の内装を写した大型の写真作品でよく知られる。ヘーファーは、主に図書館、美術館、コンサートホールや宮殿などの公共空間、あるいは我々の意識の中に存在する歴史的に名を残し、かつ、文化的・制度的な重要性を保持する荘厳な建築物を対象に写真に収める。これらの作品を通して社会の建築的な達成を証明しながらも、その荘厳さと美を隅々に捉えることができるのはヘーファーならではの技量である。またへーファーは、建築物の構成や構造に焦点を当てることで、その空間の持つ重要性や無人の空間がもたらす空虚感などを探求する。意図的に不在になった空間を通し、鑑賞者は構造を機能から切り離して熟考し、人と空間の関係性の再考を余儀なくされる。
本作品は、2014年に制作された作品で、ロシアのサンクトペテルブルクにあるエルミタージュ美術館の内部が描写される。作品は夏の光に照らされた美術館を見事に捉え、並列する大理石の彫刻に反射する。また光と彫刻の白さは深紅色の壁、天井の模様、幾何学的なフロアとの対比を際立たせる。写真は、広々とした廊下や天井などエルミタージュ美術館の壮大さを強調しており、世界で最大規模の美術館であるということをより一層印象付ける。
- PROVENANCE
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Yuka Tsuruno Gallery、東京
- LITERATURE
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「Candida Höfer: Memory: State Hermitage Museum, St Petersburg」 Fontanka、2015年、p.48 - 49
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