- CONDITION
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非常に良好。問題なし。
各作品の裏の右上にサイン、制作年。
- DESCRIPTION
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藍嘉比沙耶は(1997年生まれ)は、日本人現代美術家である。幼少期から自身が親しんできたアニメ文化を原風景に、1990年代前後日本のアニメーション業界が用いたセル画技法へと着目し、アニメ制作の裏にある美的、文化的文脈を考察しながらキャラクター造形を展開する。その制作プロセスは、アナログとデジタルの双方を用いて、キャラクターの視覚的情報をきめ細かく描き出していく。そうして出来上がったイメージを、プロジェクターを用いて、カンバスへと投影させた上で、着彩を行なっていく。このように綿密に計画されたプロセスにも関わらず、藍嘉比の作品には、絵の具の質感や筆致の揺らぎといった素材の物理的介入をあえて許すことで、引き起こされる作中の予期せぬ表情や曖昧性が特徴的である。
本作品《20210221》は、2021年に制作された2枚組のアクリル絵画である。時が止まったかのように、息を呑む女性の横顔が描写されている。もう片方の図像は、女性の横顔をそのまま転写したかのような絵の具の擦れが印象的である。
- PROVENANCE
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HENKYO (東京)