- CONDITION
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非常に良好。問題なし。
裏の左下にサイン。
作品がマットに貼られているため裏は未確認。
- CERTIFICATE
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作家による作品証明書
- DESCRIPTION
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昨年惜しまれつつも91歳で逝去された細江英公(1933 - 2024)は、戦後日本の写真界に最も影響を及ぼした写真家の一人である。1954年に東京写真短期大学(現 東京工芸大学)を卒業。現在、自身が中心となって設立した同大学の写大ギャラリーにて追悼展が6月7日まで開催されている。学生時代には、前衛芸術家の瑛九らが中心となった芸術家集団「デモクラート美術家協会」に参加。卒業後は、フリーランスとして同年代の写真家らと共に写真エージェンシー「VIVO」を設立するなどした。戦後日本の写真界の確立を扇動し、芸術、文学、パフォーマンス、映画などとの新しい接点を見出す前衛的な動きと紐づける形で、写真という媒体を独自に発展させた。《おとこと女》、小説家の三島由紀夫とのコラボレーション《薔薇刑》など数々の名作を残した。
細江は、1964年にスペイン、バルセロナを訪れた際に、初めてガウディ建築と出会った。その後、1977年から幾度となく「サグラダファミリア」「グエル公園」「カサバトリョ」といった名所を訪れ撮影を行い、《ガウディの宇宙》シリーズを発表。本作《Casa Mila 7》は、その一環として1977年に撮影されたものである。
カサ・ミラは、1906年から10年にかけて、実業家のペレ・ミラとその妻ルゼー・セギモンの邸宅として、ガウディによって建てられた。直線部分を全く持たない建築物として、その外観の波打つ独特の曲線は、砂丘や溶岩の波を彷彿とさせる。本作は、ガウディの建築に宿る生命力や壮麗さに胸を打たれた細江のガウディへの讃歌として発表されたものである。
- PROVENANCE
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baudoin lebon Gallery (パリ)
- EXHIBITED
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「ガウディの宇宙 」1986年12月27日 - 1987年1月20日、プランタン銀座 (東京)
「細江英公・ガウディの世界『ビンテージ』展 」2018年5月10日 - 10月26日、Contemporary HEIS (東京)
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