NEW 008

086
TANAAMI Keiichi,1936 - 2024
田名網 敬一

Mirror Surface

2015

アクリル、顔料インク、シルクスクリーン、ガラスの粉末、キャンヴァス、2枚組

171.2 × 200.0 cm

サイン、制作年

ESTIMATE :
$38,100 - $50,700
CONDITION

良好。問題なし。
表面の下中央にサイン、制作年。
各は172.0 × 100.0cmで、全体のサイズは172.0×200.0cm。

DESCRIPTION

東京都に生まれた田名網敬一 (1936-2024) は、学際的なアーティスト兼グラフィックデザイナーとして多才に活躍してきた。幼少期から漫画に親しんだ田名網の作風は、漫画文化から多大な影響を受けている。武蔵野美術大学在学中から名誉ある賞を受賞するなど、その巧みなイラストレーションが広く賞賛される一方で、1960年代から70年代にかけてネオ・ダダ運動の重要なメンバーとして活動するなど、最先端の芸術運動に参加してきた。上述の運動で活躍した後に、ビデオアートやポップアートの分野に取り組むようになる。1970年代末までに、田名網は現在に通ずるようなサイケデリックなポップカルチャーにインスパイアされた特徴的なスタイルを確立した。

以前から日本特有の文化やデザインにおける橋の重要性についてコメントしていた田名網は、2010年代、この世と他の形而上学的な世界をつなぐ〈橋〉をテーマに作品を制作し始める。本作品《Mirror Surface》は、幻想的でありながら誰もが知っている生き物が所狭しと並ぶ橋が描かれている。絵の中央にはリキテンシュタインのコミックを彷彿とさせる飛行機が描かれ、国際的なポップカルチャーからの参照をうかがわせる一方で未来的なモチーフや日本画からの影響がみてとれる。田名網の作品の多くは、生と死、そして時間の流れとの狭間にある普遍的な不安の考察に基づいている。2枚組のキャンヴァスからなるディプティックの本作は、地域に根付いた歴史と相互に結びついているグローバル化した未来との間を操縦するという相反するストレスの存在を明らかにしている。本作品《Mirror Surface》では、橋が過去と未来を結びつけ、実存的な思考が活力に溢れたイメージと絡み合わさるのである。

EXHIBITED

「Visible Darkness/Invisible Darkness」2016年3月17日 - 4月 23日、Sikkema Jenkins & Co. (ニューヨーク)

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