非常に良好。問題なし。
表面の中央下部にサイン(作家のイニシャル)と制作年「G.C.83」。

ジョージ・コンド (1957 - ) は、マサチューセッツ州立大学ローウェル校で美術史と音楽理論を学ぶ。卒業後、パンクバンド、ザ・ガールズにベース担当として参加。1979年、ニューヨークでの公演でジャン=ミシェル・バスキアと出会い、バスキアからニューヨークへ移住して芸術活動に専念するよう勧められたのを機に、ニューヨークを拠点に活動を始める。1980年代、コンドはアンディ・ウォーホルのファクトリーでシルクスクリーンにダイヤモンドダストを施す作業を行うとともに、様々な展覧会に単独で出展。
この初期の作品は、人工物を絵画の中でリアルに表現するというコンドの〈人工的リアリズム〉の哲学に基づいている。コンドは、オールドマスターによる絵画の伝統とアメリカのポップアートの感性を融合させ、不遜でユニークなポートレートを形成。不規則な物や形を並べることで人体をシュルレアリスム的に表現した。インスピレーションの源には、美術史を学んだコンドの背景が影響しており、歪んだ肖像画を得意とするパブロ・ピカソやウィレム・デ・クーニングを思わせる作風を持つ。
2010年には、カニエ・ウェストの依頼によりアルバム『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』のアートワークのデザインを担当。コンドの作品は、ニューヨークのMoMAをはじめとする数多くの主要な施設によって高く評価され、収蔵されている。

Galerie Monika Sprüth (ケルン)
個人蔵
サザビーズ (ニューヨーク)、1992年5月7日
アルベルト・ウルリッヒ蔵 (タスコ・デ・アラルコン)
個人蔵
クリスティーズ (ロンドン)、2019年4月11日
個人蔵