NEW 003

047
NAGARE Manika,1975 -
流 麻ニ果

2000

油彩、キャンヴァス

227.3 × 145.5 cm

裏木枠にサイン、タイトル、制作年

ESTIMATE :
$2,800 - $4,100
CONDITION

良好。
裏木枠の中央にサイン、タイトル、制作年。
制作時に意図的に開けた思われる極小さな穴が複数あり。

DESCRIPTION

「色彩の作家」と称される流麻二果 (1975 - ) の何層にも塗り重ねられた絵画は、鮮やかでありながら淡い色彩を持ち、透明感と陰影が重なり合う特有の質感を生み出す。
2018年のポーラ美術館アトリウムギャラリーでの個展では、ルノワール、モネ、ゴッホなどの伝統的な絵画における色彩を辿った絵画シリーズ《色の跡》を発表。近年では日本における女性の生き方や作家としての生き方を歴史と共に見直そうと、《⼥性作家の⾊の跡》シリーズに取り組んでいる。また海外のファッションブランドとのコラボレーションや空間における色彩監修など多岐にわたって活躍を見せている。

本作品《肥》は、2000年に東京都庁で行われた「トーキョーワンダーウォール個展」にて展示された大型作品である。翌年にその個展はトーキョーワンダーウォール審査員長賞を受賞し、流は東京都現代美術館にて記念展示の機会を得ることになる。当時は、他者に対する興味、観察を元に、人物を描くもその対象を捉えきれぬままその姿が作品の中で変容したと言う流。本作品にも元は人物が描かれており、対象が認識できないくらいに絵具が重ねられたことで、「ひと」は本抽象作品の「肥やし」となった。掴みきれない謎を孕む「他者」への興味から生み出される流の抽象絵画は、みるものに共有されその対象への想像を掻き立てる。

EXHIBITED

トーキョーワンダーウォール、2000年、東京都庁 (東京)

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