- CONDITION
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良好。経年による色のフェードが見られる。足のかかと裏にサイン、タイトル、制作年、「1/1」、「Harvest by haroshi」と記載。
- DESCRIPTION
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HAROSHI(1978 - )は、祖父の影響で幼少期からものづくりに多く触れてきた。その独学のスキルを生かし、クラフト職人として皮や宝飾アクセサリーを都内を拠点に制作販売するようになる。転機は自身が10代の頃から熱中してきたスケートボード。家族の勧めを契機に家にたまったスケートボードの廃材で現在のような作品制作を開始する。本作品は自身の足をモデルとして制作した作品である。《Screaming》という決まり文句から連想するように、そのアイデアはスケート界の代表的アーティスト ジム・フィリップスの《Screaming Hand》に起因する。本作は同氏へのオマージュでもあり、作品はまるで叫ぶように、激しく叩きわれたような形状をしている。
スケートは乗れば乗るほど乗り手の技術は向上するが、その成長に反してデッキには道具としての寿命が存在する。作家は、この役目を終えたデッキを素材として再利用し新たに命を吹き込むというこの一連の流れに大きな意味合いを持たせる。その一連の流れの中には「折れる」という予期せぬアクシデント自体もそのまま作品として活かすことで、そこにはスケーターの行為が示唆されており、一種の物語が内在する。