- CONDITION
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良好。
裏にサイン、タイトル、制作年、「PARIS」の文字。
経年による汚れ、埃の付着 、所々に絵の具の伸縮による軽いひび割れがあります。
- DESCRIPTION
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今井俊満(1928 - 2002)は、戦後日本の前衛美術を牽引した画家である。京都に生まれ、1948年に武蔵高等学校を卒業後、1952年に渡仏。1955年に、画家サム・フランシスを介して美術批評家ミシェル・タピエと出会い、当時フランスを中心に広がった前衛芸術運動アンフォルメルへと参加する。代表作には《晩秋》や〈花鳥風月〉シリーズなどがある。また、今井の活動は作家だけに留まらず、1956年には東京日本橋高島屋での「世界・今日の美術展」にジャン・フォートリエ、ジョルジュ・マチュウらの作品の出展を斡旋するなど、日本美術界にアンフォルメル絵画を紹介する重要な橋渡し役を担った。1957年には、パリのスタドラー画廊で初個展を成功させ、アンフォルメル作家としての国際的に活躍し、国内外の著名な美術館で展示するなどした。
1958年8月にパリで描かれた本作《HYMNE À LA NUIT》は、そんな今井のアンフォルメル実践が最も白熱していた頃の作品である。フランス語で「夜の讃歌」を意味するそのタイトルが示唆するように、何層にも重ね、削り取られた絵の具の表面に吐出した暗い画肌の質感(マチエール)と、その上から鮮やかな色の飛沫が夜空に輝く星のように散りばめられている。本作は、画家今井俊満のアンフォルメル実践の初期を代表するものであり、秀作の一つである。
- PROVENANCE
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長谷川現代美術館(静岡)

