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良好。
裏面上部中央にサイン、タイトル、制作年。
裏面右下にギャラリーラベル。
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擬人化されたウサギ“Usacchi”を中心に、ユーモアと孤独を織り交ぜた絵画世界を展開する現代美術家・Atsushi Kaga (1978-)。アイルランドのナショナル・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインを卒業後、欧州を拠点に活動し、2018年の京都滞在を経て日本美術の感性を吸収、西洋と東洋の絵画的伝統を融合させた独自の作風を築いた。17世紀オランダ絵画や琳派を思わせる繊細な筆致で描かれる擬人化された動物たちは、ユーモアと孤独、優しさと痛みのあいだで揺れる感情を映し出し、観る者の心を静かに映す鏡のように存在している。東京のMAHO KUBOTA GALLERYやダブリンのmother’s tankstationなど国内外の著名ギャラリーで個展を開催し、Irish Museum of Modern Artにも作品が収蔵されるなど、詩的でユーモラスな絵画世界によって国際的な評価を確立している。
本作品は、アーティスト自身の分身的存在であるウサギ“Usacchi”に、小さなテントウムシを添えて描かれたアクリル画である。愛らしくもどこか物憂げな表情を見せるUsacchiの隣に、小さな生命が寄り添う構図は、優しさと孤独、観察するまなざしと観察される存在のあわいを象徴している。背景には京都滞在以降の加賀が追求する「西洋と東洋の交差」「静と動の共存」を体現している。単なるキャラクター絵画に留まらず、Usacchiは自己を投影しつつも他者化された存在として、見る者にアイデンティティや関係性の境界を問いかける。
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ART 021 上海 2019、2019年11月7-10日 Maho Kubota Galleryブース (上海)






