NEW 008

054
Joseph BEUYS,1921 - 1986
ヨーゼフ・ボイス

Unionpack für Feuerstelle (Unionpack for Fire Pit)

炭団、プラスチック、プレキシグラスケース

15.0 × 38.0 × 11.0 cm

ED.3

ESTIMATE :
$7,600 - $10,800
CONDITION

作品の表面に変色や色褪せが見られる。
作家のサインは以前存在していたが、経年や環境要因によりほとんど消え、特定の角度からわずかに確認できる状態。
プラスチックパッケージには数か所に破れがあり、石炭のブリケットにはひび割れが見られ、内部のアクリルケース内に粒子が散乱している。
紙製カバーの縁に裂けがあり、アクリルケースの表面には擦り傷がある。

DESCRIPTION

戦後ドイツ美術の第一人者であり、現代美術家、彫刻家、教育者、社会活動家でもあるヨーゼフ・ボイス(1921–1986)は、「芸術の拡張定義」や「社会彫刻」の思想を提唱し、現代美術に創造的かつ参加型の役割を与えることで、社会や政治の形成に寄与しようとした。物質主義的な文化に対抗し、社会の精神的再生や環境保護において芸術が果たす独自の役割を主張したボイスの目標は、芸術家に限定される創造性の原理を生活のあらゆる領域に浸透させることだった。フェルト、脂肪、蜂蜜などの象徴的な素材を幅広く用い、パフォーマンス、講演、教育的アクションといった実践のシャーマン的な側面と深く結びついていた活動を展開。作家の作品は、シカゴ美術館、ニューヨーク近代美術館、ロンドンのテート・ギャラリー、ベルリンのハンブルガー・バンホフ、バーゼル美術館などのコレクションに収蔵されている。

本作品はヨーゼフ・ボイスによる象徴的な作品であり、火と素材の象徴性を通じて変化やつながりを探求する。作家が好んで用いたフェルトや脂肪といった素材は、保護やエネルギーの循環を表現している。火は破壊と創造、そして変容を象徴し、自然と人間の関係を再考させる要素として機能する。本作品は、ボイスの「社会彫刻」という理念とも深く結びついており、物理的な芸術の枠を超え、社会的意識や行動を促すメッセージを伝えている。

PROVENANCE

Galerie Edition Staeck (ハイデルベルク、ドイツ)
フィリップス (ロンドン)、2012年10月11日
クリスティーズ (香港)、2023年4月12日 – 20日

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