NEW 007

069
MIYAJIMA Tatsuo,1957 -
宮島 達男

Time Train to Auschwitz - No.2

LED、鉄道模型 (フライシュマン社製 No.5759)、レール、電気配線、金属製台

33.0 × 20.0 × 7.2 cm

ESTIMATE :
$14,300 - $21,400
CONDITION

非常に良好。問題なし。

CERTIFICATE

白石コンテンポラリーアート作品証明書

DESCRIPTION

日本を代表する現代美術家、宮島達男 (1957-) は、青木繁や佐伯祐三といった画家達に憧憬の念を抱き、東京藝術大学で絵画を学んだ。しかし、絵画という枠組みの中でメッセージを言語化することの難しさに葛藤を抱き、パフォーマンスやインスタレーションといった媒体を通して自己の表現方法を模索していく。1987年、宮島はルナミ画廊で展示を開催。『アンチ・オイディプス』の一節から着想を得て、仏教的思想、そしてコスモロジーを掛け合わせた三つのコンセプト「連続性」、「関係性」、「永続性」を考案し、LEDの明滅というデジタルカウンターを用いた作品を発表した。これが契機となり、翌年にはベネツィア・ビエンナーレの若手部門へと抜擢されるなど、宮島はアーティストとして躍進していった。

本作品《Time Train to Auschwitz - No.2》は、2008年にドイツ、レックリングハウゼンの美術館 Kunsthalle Recklinghausenで開催された作家の個展「Time Train – Zeit, Zahl und Kosmos」で発表されたものである。タイトルが示唆するように、本作品は第二次世界大戦中のホロコーストを象徴するアウシュヴィッツへと向かう列車を物語る。炭鉱の町であるレックリングハウゼンは、古くから燃料を運ぶための鉄道網が張り巡らされた土地であった。宮島は、第二次世界大戦中に多くのユダヤ人がこの鉄道網を経由して同収容所まで輸送されていった歴史へと焦点を当てる。9から1までカウントダウンしていく青い数字は、ユダヤ人犠牲者を表している。本作を通して表現される数字は、理不尽さによって強引にも奪われていったライフサイクルの連続性を揶揄するものであり、非人道的な歴史と平和に対する宮島自身の真摯な祈りとメッセージが込めれられている。本シリーズは、2020年に千葉市美術館で開催された「宮島達男 クロニクル 1995-2020」展で再披露されるなど、宮島の実践を語る上で重要な立ち位置を示す作品である。

EXHIBITED

「Time Train – Zeit, Zahl und Kosmos」2008年5月5日 - 7月20日、Kunsthalle Recklinghausen (レックリングハウゼン、ドイツ)
「GENERATION Z」2019年11月16日 - 12月15日、The Mass (東京)

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