- CONDITION
-
非常に良好。問題なし。
裏の下部にサイン。
- CERTIFICATE
-
作家による作品証明書
- DESCRIPTION
-
戦後日本の写真界において重要な影響を持つ写真家、細江英公(1933年生まれ)。1950年代半ばから幅広い題材を扱うイメージメーカーとして活動を始めた細江は、戦後日本の写真界の確立を先導し、ドキュメンタリーやリアリズムという既に確立された芸術形態の中で、芸術、文学、パフォーマンス、映画などとの新しい接点を見出す前衛的な動きにより、写真という媒体を独自に発展させた。人間の身体とその美しさ、特異性を探求する作風は、作家三島由紀夫とのコラボレーションによる代表作「薔薇刑」にも顕著に表れている。三島を被写体とし、彼の肉体美と死生観を表現したこの作品は、当時の日本社会に衝撃を与え、細江の名前を不動のものとした。伝統的な写真表現の枠を超え、視覚的かつ感情的に挑戦的な作品を通じて観る者に強烈な印象を与える細江は、日本の写真史上、最も影響力のあった写真家の一人と評価されている。
スペインの建築家アントニ・ガウディの作品からインスピレーションを得た「ガウディの宇宙」シリーズの一作である本作品。細江は、ガウディの独創的な建築物の曲線美や独特のデザインに焦点を当て、それらをまるで生き物のように捉えている。写真には、ガウディの建築に宿る生命力や宇宙的な広がりが感じられる独自の視点が表現されており、建築と写真の融合による新たな美の形を追求した作品となっている。
- PROVENANCE
-
Galerie Baudoin Lebon (パリ)
- LITERATURE
-
「ガウディの宇宙」集英社、1985年、p. 84、no. 85
- EXHIBITED
-
「ガウディの宇宙 」1986年12月27日 - 1987年1月20日、プランタン銀座 (東京)
「細江英公・ガウディの世界『ビンテージ』展 」2018年5月10日 - 10月26日、Contemporary HEIS (東京)