NEW 005

033
Afro BASALDELLA,1912 - 1976
アフロ・バサルデッラ

L'ELMO

1974

ミクストメディア、キャンバス

72.0 × 90.0 cm

サイン、制作年 裏木枠にサイン、タイトル、制作年

額装

ESTIMATE :
$20,000 - $33,300
CONDITION

良好。
右下にサイン、制作年。

裏の上部木枠のにサイン、タイトル、制作年。

所々に経年による僅かな汚れの付着あり。

DESCRIPTION

通称アフロで知られ、力強い幾何学的形状と調和性のあるアースカラーの作風が特徴的なアフロ・バサルデッラ (1912-1976)。アフロのキャリアは1930年代、ローマを拠点とする表現主義芸術運動「スクオラ・ロマーナ」に関わるようになることで始まる。この時期、アフロは、ルーチョ・フォンタナやアルベルト・ブッリと共同で作品制作を行うなどした。1930年代末にかけて、それまでの写実的なスタイルに、アメリカの抽象主義やキュビスムの影響が見られるようになる。彼のアメリカ美術への関心は、1950年にニューヨークのキャサリン・ヴィヴィアーノ・ギャラリーで開催された展覧会へと繋がる。これが彼にとって新たな躍進の幕開けとなり、アフロは、瞬く間にアメリカ人コレクターの間で最も人気のあるイタリア人画家となった。彼の名声は世界的に高まり続け、1956年にはヴェネツィア・ビエンナーレで最優秀イタリア人画家賞を受賞するなどに至る。同時期にアフロは、イタリアの芸術運動「グループ・オブ・エイト」(Gruppo Degli Otto) に短期間参加。1960年には、ニューヨークで名誉あるグッゲンハイム賞を受賞する。2022年にヴェネツィアのカ・ペーザロで開催された回顧展は、大西洋を越えて20世紀抽象絵画にアフロが与えた多大なる影響を称え、知らしめた。

本作品《L,elmo》は、アフロの後期の作品であり、色彩と形態を慎重に用いることで「可能性」ある空間を創り出したことを呈示する。グッゲンハイム美術館のキュレーターであり、アフロの論文の著者でもあるジェイムズ・ジョンソン・スウィーニー (1900-1986) が、アフロの絵画は「この陽気な精神、この光、そして光によって生まれた生命の賛美」を帯びると記したように、本作品にも同様の心情が内包されている。

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