NEW 006

049
Andy WARHOL,1928 - 1987
アンディ・ウォーホル

マリリン・モンロー (マリリン) (F. & S. II.31)

1967

シルクスクリーン

S. 91.4 × 91.4 cm

ED.250

裏にサイン、制作年、エディションナンバー

額装

ESTIMATE :
$194,800 - $324,700
CONDITION

非常に良好。
裏の左下にサイン、制作年、右下にエディションナンバーのスタンプ。
非常に良好ではあるが、淵沿いにマットのアタリあり。マージンの右上と左上に若干のインクの剥がれあり。
マージンの右上に1.5 cm程の小さな破れあり。右下と左下に薄いシミのような跡あり。イメージの左上に薄い鉛筆と思われる線あり。

DESCRIPTION

版元: Factory Additions (ニューヨーク)

アンディ・ウォーホル (1928-1987) は、20世紀に最も影響を及ぼしたアメリカ人アーティストといっても過言ではないだろう。メディアを巻き込み、自身の名声を高めるというそのユニークな戦略は、アーティストの作品制作という概念を一変させた。商業イラストレーターとして活躍していた1960年代初頭までは、より抽象表現主義に近いスタイルを得意としていたが、1962年より、後に作家の象徴となるポストモダンのグラフィックを作風に取り入れ始める。以降、彼の代名詞となるスタイルを確立すると、大量消費社会や名声の虚飾性を表現したウォーホルのシルクスクリーン作品は、たちまち人気作となった。

彼の最も有名な作品に「マリリン・モンロー」シリーズが挙げられる。同作は、1953年の映画『ナイアガラ』の宣伝に使われたモンローの写真を加工したものである。制作にあたりウォーホルは、異なる色の部分を刷るための4版と輪郭用の1版の計5版を使用した。分離感と不規則性を与えるため、色の部分の4版は意図的にズレが生じるよう刷られており、元の写真の理想化されたイメージが覆されている。マリリンがアメリカン・ドリームや消費主義の華やかな世界を象徴する一方で、その華やかさとは裏腹に現実にはおとぎ話のような人生を送ることはなかった彼女の肖像からはどことなく哀愁と「死」が漂い、スリリングな対比と併存をなしている。鑑賞者は、現実とはかけ離れた作り上げられたイメージに気づかされ、本作品は、消費者である我々がいかに名声という産物に加担しているかを突きつける。

1967年に制作された同シリーズは、ウォーホルが自身の版画を販売するために設立した会社、ファクトリー・アディションズから初めて出版された。「マリリン」や「キャンベル・スープ」シリーズなど最も有名な版画作品の多くは、同社で制作され、そのすべてにウォーホル自身によるサインとエディションナンバーが記された。
本作品は、モンローのイメージを初めて用い、モンローの死後わずか数週間後に完成した1962年作の《Marilyn Diptych (マリリン・ディプティック)》を基に制作された。ウォーホルは、イメージの反復について「同じものを見れば見るほど、その意味はどんどん無くなってゆき、そしてより気持ちよく、より虚しい感覚をもたらす」とコメントしたことで有名である。

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